2011年1月25日火曜日

債券ディーラーの一日

とある証券会社の債券トレーディングフロアの光景


【7:00】
ぱらぱらと出社してきて、各自、前日の海外市況やその日の予定をチェック。
一番に見るのはやはり米国債の値動き。もちろん株、為替、商品や、指標、要人発言といった材料も確認。
ソースは主にQuick、Bloomberg、Reutersといった情報端末。

【8:40】
現物債の売買開始。
各ブローカーの取引用端末の画面に気配が出始める。とはいえ、先物の売買が始まるまではほとんど商いはなく、冷やかし程度の気配が大半であることがほとんど。

【9:00】
東証で日本国債先物の売買開始。実質的な"寄付"。
先物の値段を見ながら、現物の気配が詰まり、出合い始める。投資家からも、相場案内やオーダーの電話が入ってくる。

セールス「312、10億買いたい!」
ディーラー「…1毛甘」
セールス「今1毛甘ですね…はい、キメですね。じゃあ10億1甘買いキメ!」

みたいなやりとりが2時間ほど続く。

【11:00】
前場の先物の売買終了。続いて11:05に現物売買終了。ディーラーは実現損益や評価損益を集計して昼休みへ。

【12:30】
先物の売買再開。先立って12:25からは現物の売買が再開される。
昼休みの間に材料がでた場合など、先物の後場寄り前に現物が先に動き出すこともある。ディーラーにとっては指値消し忘れ注意の時間帯であるw
ここからまた2時間半、前場は様子を見ていた向きも巻き込んでの売買の時間となる。

【15:00】
先物の日中売買終了。でも現物売買はここでは終わらず、日によっては最も商いが膨らむ。いわゆる"引値合戦"はこのタイミングで行われる。ある程度落ち着いたらその日のP/Lを集計。個人的にはこのあたりでレポ取引もする。

【15:30】
先物イブニングセッション開始。
基本的には日中の売買に比べて流動性はガタ落ち。その日のポジションの最終調整の意味合いが大きい。
ちなみに、イブニングの約定は"翌日約定分"として扱われる。

【16:00頃】
BB国債価格、俗にいう"引値"が発表される。
債券は取引所取引ではないのでいわゆる終値というものが存在しない。そこで債券ブローカー最大手のBBが発表する引値でポジションの時価評価などを行う。投信の基準価額算出にも使われてると聞いたことがあるようなないような…。
ちなみに新発債の引値は翌日の日経新聞マーケット面に出ている。

【17:00】
ここでようやく現物の後場の売買が終了。
事務作業したり、知り合いのディーラーと電話で世間話したり、レポート読んだり、といった時間帯となる。とかやってる間に現物のイブニングセッションが始まったりする。

【18:00】
先物イブニングセッション終了。続いて18:05に現物の売買が終了。
イブニングの板が薄いところでヨーロッパ組から仕掛けが入ったり、消し忘れた指値が放置されていたり、動かなくても意外と気が抜けない。でも私はだいたいTwitterにいるw


とまぁこんな感じで一日過ごしてるわけです。
が、これでけではさっぱり意味わからんボケカス○ねと言われそうなのは理解しています。

いわばこのエントリーは目次みたいなもんで、ディテールについては個別にエントリーを立てて解説していこうかと思っとります。
…ニーズあるのか??(´∀`;

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